【連載】おっかけレーサー

活躍めざましい地元選手を毎月2名ずつレポート!
SGやG1で戦っている有名選手&ベテラン選手と
メキメキ力をつけてきている若手選手を
それぞれピックアップします。

2025

 6月の目玉は、なんといっても戸田で行われたSGグランドチャンピオン。SGの中でも特に高レベルとされるこの大会で、我らが地元の大スター・池田浩二が優勝を決めてみせた。その内容は、予選をオール2連対で突破、かつドリーム戦・準優勝戦・優勝戦をすべて完封という凄まじいものになった。今回はドリーム戦と優勝戦から、池田の雄姿を振り返りたい。
 初日のドリーム戦を池田は1号艇で出走。SGのドリーム戦とだけあって最強クラスの選手が顔を並べる中、池田は冷静にコンマ05のトップスタートを決めてみせる。1周1マークを無駄のないターンで回って一気に首位を手にした池田に、2号艇・峰竜太と6号艇・毒島誠が続く。しかし逆転は最後まで叶わず、上位隊形126で池田の圧勝。翌日からのレースに期待が募る結果となった。
 池田はコース不問の怒涛の走りで、強豪がひしめく予選を首位で通過。準優勝戦も手堅く1着を手にした池田は、ついに優勝戦を迎える。1号艇で出走する池田に対して、他の選手も強者ぞろい。4号艇にはドリーム戦で火花を散らした峰竜太がいるうえ、そのほか戸田をホームとする選手が3人も出走する。特に3号艇の桐生順平は無視できない選手だ。大勢の観客の期待と注目が集まる中、レースは枠なりでスタート。SG優勝戦のプレッシャーに屈しなかった池田は、ここでもコンマ13のトップスタートを切る。運命の1周1マーク、制したのはやはり池田。バックストレッチに真っ先に躍り出て、徐々に他艇との艇間を離していく。2号艇・中田竜太が猛追をしかけてくるが池田の勢いは止まらず、1周2マークで首位を確たるものにする。後方で3号艇・桐生順平が3番手争いを制し、レースは123で決着。大舞台を最後まで逃げ切ってみせた池田は、噛みしめるようにガッツポーズを決め、見事11度目のSGの栄冠を手にした。ピットに戻る池田を、西山貴浩や同じ愛知支部である磯部誠と平本真之、吉田裕平が温かく出迎えた。
 観客に手を振りながらうれし泣きをする池田。今回のグランドチャンピオンの優勝で池田は、若松を残して23場を制覇、そして通算優勝回数99回で100Vの大台に王手をかける状態になった。グランドチャンピオンも3回目の優勝で、愛知支部の選手の中でも最強レベルの成績を残す池田。その力が衰えることなく、愛知支部の希望の星であり続けることに期待だ。

○:準優出 ●:優出

  • 6/1 丸亀
  • 4
  • 6/5~10 唐津
  • 451534513
  • 6/14~19 児島
  • 21224113
  • 6/24~29 戸田
  • 122222
2025 6月30日時点
  • 児島
  • 戸田

 今回のおっかけフレッシュスターは、前回に引き続き前田滉。5月末の一般戦で9Vを収めたことが記憶に新しいが、なんと今月はその次節にあたる津の一般戦を制したことで、ついに通算10度目のVを達成した。今回は、記念すべき10Vを飾ることとなった津での優勝戦を中心に前田の活躍を振り返っていきたい。
 この大会での前田は、3日目前半のレース以外はすべて2着以内の結果を残していて、かなりの好ペースで予選を突破。2号艇から出走した選抜戦も1着を収めて、優勝戦は3号艇からの出走。A1級のベテラン選手も出走する中、126/345で4コースから前田は発進。アウトコースからのスタートとなったが、前田はそれに動じることなく1周1マークでインコースの3艇をまくっていき、1番にバックストレッチに躍り出る。1周2マークを経て熾烈な2番手争いが繰り広げられる中、前田は悠々と首位を独走。4号艇・ 杉山喜一が2番手争いを制して台頭してくるが、先を行く前田の後塵を拝するのみ。レースは345で決着。見事前田は、記念すべき10度目のVを達成することができた。
 予選を安定して勝ち抜き、優勝戦もアウトコースから勝利をもぎ取った前田。5月末に続き、今回の津でのVで2連続優勝を決めて流れに乗る彼には、9月に住之江で行われる高松宮記念のあっせんが決まっている。前田にはGⅠの出走歴はあるものの、現時点では目覚ましい成績はない。しかし、10Vを経験した今の前田なら、爪痕を残す活躍ができるはずだ。成長を続ける期待のルーキーの活躍に目が離せない。

○:準優出 ●:優出

  • 6/1~4
  • 12141
  • 6/14~19多摩川
  • 31421223