活躍めざましい地元選手を毎月2名ずつレポート!
SGやG1で戦っている有名選手&ベテラン選手と
メキメキ力をつけてきている若手選手をそれぞれピックアップします。
今月のおっかけスターは、7月に当地で開催された「GⅢ INAX杯争奪第37回とこなめ大賞」で今年3度目の優勝を飾った地元の杉山裕也。当地では通算6度目の優勝、さらに6節連続優出中という抜群の安定感を誇る水面巧者だ。今回は優勝戦を中心にその走りを振り返る。
初日ドリーム戦は1号艇からの登場だったが、3号艇の北野輝季のまくりに屈し、悔しい2着スタート。しかし、予選では1着3本、2着3本と安定感抜群の成績を積み重ね、得点率トップで準優勝戦に駒を進める。準優勝戦ではスタートから主導権を握り、1周1マークを力強く逃げ切って優勝戦1号艇を確保した。
迎えた優勝戦、進入は123/465と6号艇がピット離れで動きをみせるも、杉山がコンマ16のトップスタートを切る。1周1マークでは3号艇の小池修平がまくり差しを狙うも好枠を活かしてイン先制。続く2マークで再び内から鋭く差し込まれるも、杉山は冷静にハンドルを絞ってブロック。小池の追撃を振り切り、先頭の座を譲らない。2周目以降はリードを広げ、地元で今年3度目のVゴールを駆け抜けた。
この勝利により、来年蒲郡で行われるSGボートレースクラシック出場に向け大きく前進。もし出場が決まれば、2016年オーシャンカップ以来となるSGの舞台。地元の誇りを背負い、再び全国の強豪と渡り合う杉山の走りに、大きな期待がかかる。
高校時代まで野球一筋で腕を磨いてきた一色凌雅。甲子園でベンチ入りできなかった悔しさを胸に、新たな舞台を求めてボートレーサーの道へ進んだ。スポーツとしてボートレースを見てほしいと言っていた彼が、ついに蒲郡でデビュー初優勝を決めた。そんな記念すべきレースを準優勝戦、優勝戦を中心に振り返る。
予選は中々勝ち切ることができず、ギリギリの成績で突破。6号艇からの出走となった準優勝戦では、枠なり進入からコンマ02の鋭発を決め、1号艇の中野仁照のターンが膨らんだ隙を突き、まくり差しで並びかける。2マークでは中野の外からの仕掛けを冷静にブロックし、先頭を死守。その後も各マークで攻めを封じ、1着でゴール。堂々と優勝戦3号艇の座を手にした。
迎えた優勝戦。内枠には予選得点率上位の中村泰平や前田翔という同支部の強豪が並ぶ中、レースがスタート。一色を含め内3艇がスタートで後手を踏む中、中野がカドからまくり強襲。しかしインの中村がブロックし惜しくも不発に。内が大きく空く中、一色は展開を突こうとする5号艇の前原大道のターンを封じ、まくり差しから首位でバックストレッチを航走。続く1周2マークで中村の差しを振り切り首位をキープする。以降は危なげない独走態勢を築き、デビューの地、蒲郡で念願の初優勝を飾った。
野球からボートレースへ悔しさを糧に歩んできた一色凌雅の挑戦は、ついに大きな結果へと結実した。この勝利をきっかけに、さらなる飛躍が期待される。