BOAT RACEとこなめ

　今年10月蒲郡で開催されたSGボートレースダービー。選考期間内に活躍を収めた勝率上位の選手が出場する今大会は歴戦の猛者ぞろい。地元愛知からも池田浩二・平本真之・磯部誠などトップレーサーが出場する中、吉田裕平も地元での出場に闘志を燃やし見事ダービーへの切符を手にした。
　開催初日はオープニングセレモニーで選手宣誓の大役を務めた吉田。その後オープニングカードに出走し1号艇でSGデビューを果たした。「初日がすべての勝負」と気合を入れ挑んだレースではコンマ06のトップスタートから1周1マークを先制ターン。2号艇と3号艇が内を攻めるも1周バックストレッチで振り切り念願のSG初1着を手にした。レース後先輩レーサーにより水神祭が行われ、初日を最高の形で終えた吉田であるが、活躍はまだまだ終わらない。初1着からリズムに乗った吉田は2日目以降も安定した走りをみせなんとSG初出場ながら5位で予選を通過した。
　準優勝戦では1周バックストレッチでトップ争いを演じるも1周2マークでターンが膨れ後退。優出は厳しいと思われたが2周1マークで前を走っていた1号艇・新開航が操作ミスを犯し4号艇・地元の赤岩善生と接触。内側を走っていたことで難を逃れた吉田が2着にジャンプアップしSG初優出を果たした。
　優勝戦は4号艇での出場となった吉田。相手はSG復帰戦で24場制覇＆通算100Vがかかる峰竜太、SGタイトルホルダーの山口剛・桐生順平・茅原悠紀、そしてダービー連覇がかかる馬場貴也とそうそうたるメンバーであるが、ここまできたからには地元でSG初優勝を決めたいところだ。レースは枠なり3対3でスタート。吉田はカドからコンマ10のスタートを決め1周1マークを二番差し。バックストレッチで3番手を追走し道中茅原・馬場が攻めるも最後まで振切り3着でゴールを決めた。地元での優勝とはならなかったが、SGという初めての大舞台で3着と大健闘をみせ地元ファンを多いに盛り上げた。
　今節の活躍により賞金ランキングが58位にランクアップした吉田。グランプリシリーズ出場の可能性も浮上し、更なる飛躍に大注目だ。